携帯電話版『魔界塔士 サ・ガ』 冒険記 その5



10月16日(後編)〜10月18日 苦い勝利

 ぶち込まれたのは、牢獄のいちばん奥の牢屋。同室の囚人たち、
「このおれの力でも
その鉄格子は 曲がらねえんだ!」
「1階にある グライダー置き場まで
たどりつければ‥‥」
 当然、鉄格子の扉には鍵が掛かっています。しかし、駄目でもともと。
「へっ
鉄格子が 曲がるわけねえだろう!」
 えいやーっ! と力を込めて引っ張ると‥‥‥。
「げっ おめえいったい
なにものだ!」
 囚人は驚いていますが、ともかく脱走です。
 隣の牢も破ろうとしましたが、こちらはびくともしません。‥入れる部屋を間違えた?
 その隣の入口には、血塗られた剣が立てかけられていました。
「わたしをもっていけ!」
「げっ!」
つるぎが しゃべった。
 この「恨みの剣」は直接攻撃に限り、受けたダメージを倍にして返す特殊な武器です。ただし、使い所がかなり限られて来るため、剣の思いに応える機会が少ないのが残念です。

 看守を軽く倒し、出口にたむろする見張りも一蹴。ろうやのかぎを手に入れました。
 しかし、この鍵で他の囚人の解放は出来ません。
 開いたのは、倉庫らしき部屋でした。せっかくなので全部頂きましたが、巨人の小手はもう装備しているので余計でした。ここである程度戦い、武器を適当に消費して置きます。宝箱の物を全部手に入れたい貧乏性です。

「くそっ
エンジンが かからねー!」
「いそぐんだ。
ジャンヌが 危ない!」
 出口には三機のグライダーがありました。中央、これは駄目です。次に右(画面では左)のグライダー、エンジンが掛かりました!
「いそぐんだ。
ジャンヌが あぶない!」
 牢屋から脱出しましたが、浮遊城の姿はありません。アジトに向かって飛ぶと、果たせるかな、横付けされていました!
 もう、アジトからジャンヌは連れ去られた後でした。追って浮遊城に入ります。
「なっ! なんだ?
この揺れは!?」
 また、浮遊城が動き始めたのでしょうか!? ちなみにこの台詞、携帯電話版で初めて見るものです。

 今度という今度は、衛兵達も敵として襲いかかって来ました。出来るだけかわしつつ、白虎の部屋に突入です。
「‥‥‥いない!?」
 白虎の部屋にも、ミレイユが軟禁?されていた部屋にも、誰もいません。
 長期戦で、ジョアンの能力もかなり回数が残り少なくなっていました。ここで時間を浪費する必要は無いでしょう。
 ほどほどに衛兵と戦いつつ、城を脱出しました。
 かなり疲労したので、隠れ町にグライダーの舵を切り、巨人の小手を売り払ってから宿屋で一泊しました。

 見付けました、浮遊城。アジトから北西、隠れ町の遥か西。
 前にこの場所に来た時は、特に何もありませんでした。恐らく、双子が揃った時だけ、その神殿は姿を現すのでしょう‥‥‥。
 突入です。

白虎と戦う直前

よしき
種族にんげん おとこ
HP800/800
3
攻撃99
防御33
素早さ14
魔力0
装備サンゴのつるぎ 49
かたな 17
めぐすり 2
ミスリルのたて 50
ドラゴンメイル -
ミスリルかぶと -
ブレイクのしょ 20
きょじんのこて -
シャロン
種族エスパーギャル
HP999/999
3
攻撃99
防御93
素早さ99
魔力99
装備テレポート 5
ボディアーマー 3
せきかにらみ 5
かげぶんしん 10
まじゅつのつえ 29
ライトサーベル 44
ケアルのしょ 30
ドラゴンメイル -

ジョアン
種族ほのおのきょじん
HP666/666
3
攻撃95
防御75
素早さ56
魔力93
能力キック 20
たいあたり 3
ほのお 9
さわるとやけど 25
たつまき 3
○へんか -
○ダメージ -
アイテム・その他
時間
15:05
ケロ
210886
アイテム
ハイポーション 3
エリクサー 3
うらみのつるぎ 50
サイコダガー 45
きんのはり 3
いきかえり 1

デスのしょ 20
だいじなもの
くうきのみ
りゅうのかぎ
とらのかぎ
ろうやのかぎ
クリスタル
玄、青

 目前に広がっていたのは、白虎がクリスタルを手に高笑いする光景でした。
「ハハハ これだ!
白のクリスタルだ!!
ミレイユ よくやってくれたな。」
 一瞬の間。
「もう用はない 死ね!」
「ミレイユ!!」
 白虎がミレイユに放った光線、ジャンヌがとっさにミレイユをはねのけ、そして‥‥‥
 どう、とその身体は崩れ落ちました。
「ねえさん!」
「ミ レ イ ユ‥‥」

 一歩遅れてしまった僕達。やり場のない怒りは、白虎にぶつけるしかありません。
「この虎やろう!!」
「ふん
きさまらか! ちょうどいい
クリスタルの力を 試してみるか!」
 勝負は一瞬でした。シャロンの一にらみで、白虎は石になりました。
「そんな 馬鹿なー!」
 白虎は クリスタルともども
消え去った!
 馬鹿なーはこっちの台詞です。こんな一瞬で倒せる相手に‥それよりも。
「おい
クリスタルがなくなっちまったぜ。」
「だまってろ!」
 あまりにドッチラケなシャロンの台詞。そんなことよりジャンヌを。しかし‥

「ねえさん ごめんなさい。
わたし 馬鹿だった。」
「いい‥の うんめいよ‥
うまれた ときから‥」
 ミレイユのなみだが
ジャンヌの 血にふれると
かがやくクリスタル へとかわった
「こ これは。」
「そう
これが わたし達のひみつ‥
よしき こ これを
もって‥ いっ‥‥て」
「ねえさん しっかりして。」
 ジャンヌの心臓は、事切れていました。

よしきは
クリスタル を 手に入れた。

「‥‥‥‥‥」
「‥‥‥‥‥」
「‥‥ミレイユ」

「はやく きえて!」
 ミレイユはそう言った切りそっぽを向き、それ以上は何も言おうとしませんでした。
「こいつ! よくもそんなことが言えるわね! 元はといえば‥」
「シャロン、もういい、もういいんだ‥」
「よしき。
あの女、このまま放っておくつもりなの?」
「‥‥‥ジャンヌは、全部分かっていたんだ。きっと‥」

 僕はそれだけ言うと、そっとその神殿を立ち去りました。

「それで、ジャンヌは。」
 顔がよく分からない種族だが、険しそうな雰囲気でジョアンは言った。
「俺達が暢気に休んでから行ったことも、理解していたわけか」
「!‥‥‥‥‥」

 確かに、あそこですぐに神殿に向かえば、間に合ったかも知れません‥(注:残念ながらゲームでは無駄です)。

 どれほど時間が経ったでしょうか。
 シャロンが口を開いたのは。「とにかく。」
「ジャンヌは、確かによしきに、あたし達にクリスタルを託してくれた。」
「どうしようもない、あんたとあたし達のために。」
「そうよね、あんたにミレイユを責められるわけ無いわ。」
「‥‥‥‥‥」
「で、どうするんだ? もう一緒にいたくないというなら、好きにするがいい‥」
 僕も半分ヤケです。
「おれは いやだぜ!」
「ここでそれかい」

 ちょっとズッコケるジョアン。そこへ、シャロンがさりげなく僕達に手を回して来ました。さりげなく、けれどもちょっとやそっとではふりほどけそうにないほど、力強く。
「よしきを見限るのなら、牢屋の倉庫でも、宿屋に入った時でも出来たはず。違う?」
「それは‥‥‥」
「もう あたし達は 離れられないのよ。
少なくとも この旅が終わるまでは。」

 共犯者。
 それが、三人の共通認識でした。

 それはそれとしまして。
 ジャンヌはシリーズを通しても、非常に強く印象に残っています。しかし、主人公とのまともな会話はほとんどありません。出会って依頼をされた後は、いまわの際にクリスタルを託されるだけです。
 けれども、ジャンヌからは、名状しがたい何かが伝わって来ました。
 ジャンヌは、まず間違いなくミレイユより弱いです。レジスタンスと言っても、本人の戦闘能力はかなり低いでしょう。
 そんなにまでして、死に急いで何になるだろう?
 自分が死ぬ運命と決めつけて、それに向かって疾走してしまったのではないか。

 レジスタンス(Resistance)。意味は「抵抗勢力」とほとんど同じです。ジャンヌは、白虎の圧政に抵抗したからレジスタンスなのです。
 どんなに弱くても、私は理不尽な事に対しては、誇り高い抵抗勢力でありたいと思う。
 ‥けれども、死に急ぐのではなく、格好悪くても悪あがきして生き続けるべきだ、とも私は思います。

 閑話休題。
 そして、塔に来ました。血の涙のクリスタルで、白い封印を解きました。さらに、上の階を目指します。
 12階には、またしても雲海が広がっていました。しかも、途中で風に流され、あらぬ方向へ行ってしまいます。
 ここは町もなく、宝箱だけが点在した世界ですが、かなり広いです。

 炎の巨人+オーガ=スキュラ

 中途半端ですが、セーブの都合で続きは次回にします。


10月16日(前編) 裏切り者

 隠れ町。
 ここの道具屋は少し変わっていて、魔法の書を一通り揃えてます。最強のフレアの書が買えるのはここだけ。ここは、石化であるブレイクの書を買いました。このゲームは石化が効く敵がかなり多いので、値段以上に役立ちます(WSC版以降の属性魔法の威力底上げで、やや厳しくなりましたが)。
 次に、恒例の町人への聞き込み。
「この雲海のなかに 聖なる神殿が
あって 白いクリスタルが
祭られているのだ」
「シャルルの娘は ふたごだぜ。」
「ふたごがそろえば
クリスタルのありかが わかるんだ。
だから白虎に ねらわれているのさ。」
 双子ですか‥‥‥。最初の町での話にもありましたが、二人がクリスタルの鍵になっているようです。
 ここで、僕の小手を巨人の小手に買い換えて出発。

 しばらく飛び回ってみましたが、どうやら他にめぼしい場所はもう無いようです。それらしい神殿も、見当たりません。
 となれば、浮遊城に行くしかないでしょう。

「白虎様の部屋は 7階だ。」
 どうやら、まだ敵とは見られていないようで、衛兵は普通に会話して来ます。さっき行ったから分かっていますが。ともかく上へ。
「ミレイユ?
あのおんなは やめとけ。
白虎様に 殺されるぞ。」
 ちょっと気になる言い回しです。普通の人質ではないようです。ひょっとして白虎の奴、ミレイユを愛人に‥‥
「はい、下ネタそこまで!」
 痛いよ。

「7階の 部屋の鍵は
白虎様が もっている。」
「ミレイユ?
いちばん奥の 部屋に いるぜ。」
 どうも怪しい。ミレイユの部屋で待ち伏せているのか。
 白虎の部屋はもぬけの殻。労せずしてとらのかぎを手に入れましたが、予想される戦いに向けて気持ちを引き締めましょう。

ミレイユの部屋に行く直前

よしき
種族にんげん おとこ
HP800/800
3
攻撃99
防御33
素早さ14
魔力0
装備ひなわじゅう 24
かたな 30
ハイポーション 3
ミスリルのたて 50
ドラゴンメイル -
ミスリルかぶと -
サンゴのつるぎ 49
きょじんのこて -
シャロン
種族エスパーギャル
HP999/999
3
攻撃99
防御89
素早さ99
魔力99
装備いなずま 10
○ほのお -
せきかにらみ 5
サイコバリア 5
まじゅつのつえ 29
かたな 27
ケアルのしょ 30
ドラゴンメイル -

ジョアン
種族ほのおのきょじん
HP666/666
3
攻撃95
防御75
素早さ56
魔力93
能力キック 20
たいあたり 3
ほのお 10
さわるとやけど 25
たつまき 3
○へんか -
○ダメージ -
アイテム・その他
時間
14:03
ケロ
155446
アイテム
めぐすり 2
サイコダガー 50


きんのはり 3
ブレイクのしょ 20

ハイポーション 3
だいじなもの
くうきのみ
りゅうのかぎ
とらのかぎ
クリスタル
玄、青

 とらのかぎで侵入した部屋には、虎三匹にボブカットの美少女‥‥。と、いうことは。
「なんだ きさまは?」
「わき役は ねむってな!」
「痛っ! 何すんのよ!」
 いつものようにすぐ一掃するはずでしたが、サーベルタイガーの牙は鋭い。急所を外れたとは言え、シャロンにもかなりのダメージを与えたようです。
 ここでジョアンがカバーし、ほのおで虎三匹を丸焼きにしました。

 と、ともかく勝利です。髪型を除けば、ジャンヌそっくりの彼女に話しかけます。ちなみに、GB版では完全に同じグラフィックでした。
「助けにきたぜ お姫様。」
「あなたは?」
「ジャンヌに頼まれたんだ。
詳しい話は あとだ。」
「ねえさんに!
ねえさんは どこにいるの?」
「森のアジトさ。
さあ 行こう。」
「‥‥ありがとう。」

 この気配は。‥‥来たな。
「白虎! くそっ!
ミレイユ さがってろ!!」
「馬鹿め! おまえが
玄武や 青龍を たおしたことなど
とうに 知っていたのだ。
そのうえで おまえを 利用させて もらったのだ!
よくやったぞ ミレイユ。
これでクリスタルは おれのものだ。」
 やっぱりバレていたか。では、望み通り玄武と青龍の後を‥‥‥ちょっと待て。よくやったぞってことは!
「ミレイユ!?
君は ねえさんを うるつもりか!」
 ゴスッ。
 後ろから頭ににぶーい一撃を食らい、思わず倒れてしまう。そして後ろから響く声。
「わたしは
強いものが すきなだけ。
レジスタンスなんか まっぴらよ!」
 確かにミレイユは姉よりは強いのでしょうが‥‥、だからって。そして白虎の勝ち誇った台詞。
「おまえ達も すぐには殺さん。
牢獄に ぶちこんでやる。」


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