携帯電話版『魔界塔士 サ・ガ』 冒険記 その1



7月7日(後編) 三人の王

 さて。このまま二人でいちゃついて(尻にひかれて?)いてもよいのですが、それでは話が進まないので出発です。
 シャロンが石化睨みとデス睨みを相前後して忘れてしまいましたが、もう通常攻撃で十分勝てるのでこのまま行きます。
 まず盾の城ですが…
「ムムッ。あやしいやつ! でていけ!」
 やっぱりこれか。無理矢理盾の王のところに押しかけても怯えているばかりなのでそのまま引き下がる。さすがに、ここで王を殺してでもうばいとるほど外道ではないらしい。
 …こんな事を書く私も随分、汚くなったように思います。

 それはさて置き。盾の城の背後に広がる森を抜け、さらに左手の方向(北)に向かうと第二の城。
 ここは打って変わって友好的な対応で、鎧の王の恋煩いの話になります。成功報酬を取り付けたところで、村一番の美人の村に行ってみましょう。

 美人の村(南の村)へは、一度森に戻り、今度は南下します。川の何本も流れる、輪中の中に見える村がそれです。
 ですが、この村の住民は………。

「あ あなたが 村一番の美人!?」
「どうして 王様の プロポーズを ことわるんだい?」
 このシャロンの台詞、GB版では最初と二番目がそのまま一続きだったはずです。
 この村はスライムの村。当然村一番の美人も、スライム。
 鎧の王の美的センスはモンスター寄りなのでしょうか? 人間とエスパーにとっては、誰が美人なのやら美人でないのやら…。
 という驚きと困惑が、携帯版の演出で一層強調された感じです。そして美人の返答。
「盗賊に おどされているんです。
 嫁にならないと 村を焼き払うって。
 村を 犠牲には できません。」
 最初に遊んだ時は特に気にもとめませんでした。しかし、今見ると美人の台詞が真っ当すぎてかえっておかしい。これも、世間の偏見に被れたせいでしょう。


7月7日(前編) 出発の時

 7月2日、iアプリとして配信された『魔界塔士 Sa・Ga』(携帯版のタイトルは『魔界塔士 サ・ガ』)。しかし、対象機種は902i以降と703iで、901i持ちの私は今しばらく待たされる事になりました。
 7月6日、待望の901iでの配信(900iでも11日配信予定)。しかし、6日中にはゲームを始められませんでした。

 7月7日、未明。
 GBで、初めてクリアした時と同じ名前・種族で始める事にしました。ただし、パーティーの名前が当時の同級生なので、ここでは適当な別名で呼びます。

 主人公は「にんげん おとこ」。名前は「よしき」。
 基本的にWSC(ワンダースワンカラー)版ベースで、種族選択画面などで簡単な解説が付いています。一番の変化は、何と言っても漢字を使うようになった事でしょうか。さあ、ゲームスタート。

 …ベーシックタウン。全ての始まりの土地。しかし、今は希望を失い、すさんだ人々の町です。
 町の名物である塔の頂点には、楽園があるといいます。しかし、今は黒い封印が施されていて、通る事が出来ません。
 実際の初プレイとは違い、今回はここでは一人だけ雇い、途中の階で仲間を増やして行く計画を立てました。GB版では最初に4人揃えないとイベント進行が止まってしまうのですが、WSC版以降では解消されています(しかし、台詞はそのままなので、一人で複数分の台詞をしゃべる珍事も見られます)。
 仲間は、「アドベンチャーズギルド」で無料で雇えます。ここで、エスパーギャルのシャロンを雇いました。

 携帯電話版で、増えていた住人がいました。グラフィックは骸骨男。
「‥楽園を 目指す冒険者か。
 このじじいの 手助けが 必要か?」
 チュートリアル代わりに追加されたキャラクターのようです。「Minstrel Song」の「ギユウ軍」のような者でしょうか。以下、問答。会話はゲーム中の表記そのままです。

「「塔」について教えろ」
「世界の 真ん中に たつ塔は 楽園に 通じている。
 4つのクリスタルを もつ者のみが その封印の 扉を 開くことが できるという‥
 ‥多くの冒険者が 楽園を目指した。
 だが 彼らがどうなったか 知っているものは だれも おらん。」
「「ギルド」について教えろ」
「ギルドには 同じく楽園を目指す 冒険者たちが 集まっておる。
 仲間をみつけ ともに戦うことが 楽園への 近道になるじゃろう。」
「「にんげん」について教えろ」
「「にんげん」は アイテムを8つも 「そうび」できる種族じゃ。
 状況に応じて 様々な戦い方が できるじゃろう。
 じゃが「にんげん」は 自らの力で 成長することが できんのじゃ。
 強くなりたければ 「ちからのもと」や 「HP200」などの 成長アイテムを 使う必要がある 忘れぬことじゃな。」
「「エスパー」について教えろ」
「「エスパー」は 戦うことで 自らを 突然変異させる 種族じゃ。
「そうび」できる アイテムこそ 4つまでじゃが 戦いをかさねることで 自然と 強くなってゆく。
 さらに 強力な「特殊能力」を みにつけることも ある。
 どんな「特殊能力」が みにつくかは 神のみぞ知る じゃがな。」
「「モンスター」について教えろ」
「「モンスター」は 戦った相手の肉を 食べることで 異なるモンスターへ 変化していく 種族じゃ。
 アイテムを 「そうび」することは できんが 「モンスター」ならではの 「特殊能力」を もっとるぞ。」
「「武器」について教えろ」
「武器には 使用回数が 決まっておる。
 残り回数が ゼロになれば 壊れて 使えなくなる 気をつけることじゃ。
 うわさでは 何度でも 使える武器が あるそうじゃが‥‥
 そんなものは 見たことがないのう。
 「エスパー」や「モンスター」の 「特殊能力」なら 宿屋で 休めば また使えるように なるんじゃがな。」
「「武器」の特徴について教えろ」
「武器を 使いこなすには 必要な 「のうりょく」がある。
 バトルハンマーなら 「こうげき」 レイピアなら 「すばやさ」 ブリザドのしょなら 「まりょく」。
 基本的に 必要な「のうりょく」が 高いほど 武器の威力も 増すんじゃ。
「すばやさ」や 「まりょく」などで 命中率や 成功率が 変化する 場合もあるが‥‥
 だれに 使っても 威力が変わらない 武器というのも 存在しとるらしい。
 他にも さまざまな特徴をもった武器が 存在しているじゃろう。
 実際に 使って 確かめることじゃな。
 あんたらには その時間があるのでは ないかね?」
「聞くことは何もない」
「ほかの冒険者と 同じ轍を踏まぬよう せいぜい 気をつけることじゃな。」

 最後の部分は意味深長です。「じじい」は老いたる冒険者のなれの果てか、それとも…。
 さて。普通は町のそばで戦い、危なくなったらすぐ町に戻って宿屋に泊まるのが、序盤の定石です。
 エスパーは、戦闘で勝つとランダムで能力が上がります。『Sa・Ga2』以降では、成長確率に敵の強さ(厳密には成長用に設定されたレベル)が関係しますが、本作では敵の強さに関係なく、突然変異の確率は一定です。従って、エスパーが運良く育ってくれる事に期待しつつ、序盤を進めて行く事になります。
 一方、人間は成長アイテムを買うわけですが、序盤でHP200の100ケロ、力の素・素早さの素の300ケロは大金です。序盤の敵は1体の所持金が40ケロ。宿屋の料金は、最大HPと現在のHPの差分がそのまま適用されるため、序盤はなかなかお金が貯まりません。
 というわけで、思い切って「英雄の町」に遠出し、人間 男がもっている「ロングソード」を売り払い、「弓」を買う事にしました。弓は50ケロと安く(ロングソードは132ケロ。売値は通常半額)、20前後のダメージを与えられるため、最初のうちはロングソードよりお得です。

 敵に出会わぬよう、祈るようにベーシックタウンを出発。早速現れたのが、典型的な雑魚キャラのさんしょううお。取り敢えず逃げます。
「にげられない」
 2人パーティーには、さんしょううおといえども強敵。3ターン逃げるのに失敗している間に、30ほどダメージを食らいました。これでは先が思いやられるので町を出たところからやり直し。

 さらに、うっかり他のキーを押してしまいまたやり直し。そう、これが携帯電話という事を忘れていました。
 次に出会ったのは、序盤の強敵であるレッドブル。それも2体。当然逃げようとしますが…
「にげられない」
「レッドブルはつので よしきを こうげき
よしきに 21(?)ダメージ
よしきは 死んでしまった!
よしきたちは 全滅した‥」
 はいはい、やり直しやり直し。

 ……こんな調子で、何度目かの挑戦でようやく英雄の町に到着。早速ロングソードを売り払い、弓に換えます。
 この町の名物は「英雄の像」。しかし、かつて像が身に付けていた鎧・剣・盾は持ち去られ、みすぼらしい姿になっています。そして、三人の王の手に渡り、それぞれ鎧の王、剣の王、盾の王と呼ばれ、戦争を繰り返していました。
 当面の目標として、王の手から英雄の像の元に装備を戻す事になります。

 それからしばらくは、敵に1度勝利するとすぐ町に戻って宿屋に泊まり、セーブ。これの繰り返しでした。
 シャロンがゴブリンに勝利後テレキネシスを覚えました。これは敵を麻痺させる超能力。エスパーは防御も勝手に上がるので、上手くいけば防具も節約出来ます。
 エスパーの成長に弾みが付くと、戦闘も格段に楽になります。こちらも英雄の町でブロンズかぶとを購入。最初は防御力優先です。
 この間に、シャロンのHPは20から54に成長。こちらは初期値の60のまま。追い抜かれるのも時間の問題。というわけで初めてHP200を買い+16(1回で200まで上がるわけではありません)。しかし、追い抜かれるのも時間の問題。
 さらに、シャロンが敵を石にする石化にらみを覚えると、もうシャロンの独壇場。もはや、さんしょううおは単なる雑魚。石化にらみで敵を石にして、使い切ったら宿屋で泊まり回復。これで、資金も貯まり始めました。
 でも、よしき(主人公)は逆立ちしてもシャロンに勝てません。
 ともかく、人間用にゴールドメイルを購入し、これでさんしょううお相手ならほぼダメージを受ける心配は無くなりました。
 そうして資金稼ぎをしつつ、時々英雄の町に戻って泊まる。ようやく力の素を幾つか購入し、弓からロングソードに武器を戻せる時が来ました。


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